どんな病気?
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)に感染することで生じる良性のできものです。
手足や顔首に多く見られますが、全身のどこにでも発生します。多くは皮膚と皮膚の直接の接触でうつりますが、物を介してうつることもあります。
健常な皮膚には感染しませんが、手荒れなどがあるとウイルスが皮膚の中に侵入し、潜伏感染状態になります。
長期におよぶこともある潜伏期間の後に、表面にいぼとして盛り上がってきます。
診断
典型的ないぼは、見た目で診断がつきます。
ただし、中にはタコやウオノメ、老人イボと区別がつきにくいものもあります。
その場合は、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡で観察して、いぼの特徴を確認して見分けます。
治療
いぼに対する特効薬は、まだありません。
そのため、患者さんごとに治療方法を組み合わせて治療していきます。
代表的な方法は、液体窒素凍結療法、漢方の飲み薬、サリチル酸の塗り薬や貼り薬などです。
当院では液体窒素をスプレーで噴射する「クライオプロ」を使用しています。
綿棒による治療と比べて、痛みが少なく治療効果も高いとされています。
また、お子さんにはモノクロル酢酸治療を行うこともあります。