どんな病気?
私たちの体の多くの場所には毛が生えています。
その中で、脂腺という皮脂の分泌腺のついた毛が多く生えている場所は、顔や胸、背中です。
思春期のホルモンの影響などを受けて、脂腺からの皮脂の分泌が増えると、毛穴がつまって面皰という状態になり、アクネ菌が増えて赤くはれたニキビになります。
診断
ニキビの患者さんでは、以下のような皮疹が混在していることが多く、これらを見分けながらニキビの重症度やステージを診断し、治療方法を選択していきます。
- 面皰
- 炎症性ざ瘡
- 嚢腫、硬結
- 炎症後紅斑
- 瘢痕
治療
近年、ニキビの治療薬が増え、クレーター状のニキビ痕を残さないように早期からニキビ治療を行うことが一般的になってきました。
保険治療でも、塗り薬や飲み薬などを組み合わせて、有効な治療を行うことができます。
妊娠、授乳中の女性に使用できる塗り薬(保険適応外)も取り扱っていますので、お困りの際はどうぞご相談ください。
マスクによるニキビ
新型コロナウイルス(COVID-19)の流行以来、マスクをつけることで顔のかゆみ、赤み、ニキビ、脂漏性皮膚炎、酒さなどが増えることが世界中で報告されています。
特にニキビが深刻で、マスク(MASK)とニキビ(Acne)を組み合わせてマスクネ(Maskne)という造語も作られているくらいです。
原因
マスクをした状態で息をすると、吐いた息に含まれる水蒸気によってマスク内が蒸れ、菌が繁殖しやすくなることが原因として考えられます。
また、マスクと肌が擦れることで生まれる摩擦もニキビができやすくなる原因の1つとして考えられます。
ただ、マスクをつけていてもつけていなくても、「毛穴が詰まりやすい肌質である」のがニキビができる最大の原因であることは変わりません。
マスクによるニキビの治療法
これまでニキビになったことがなかった方でも発症が見られる場合も多く、また従来通りの保険治療で改善しない場合が多いのも特徴です。
なぜならニキビが発症したからといって、マスク着用を中止する訳にはいかず、ニキビの原因となっている刺激を排除できないからです。